Excelでできる!マーケティング対象を検討するレートシェア分析

こんにちは!
IT企業に勤めて、約2年間でデータサイエンティストになったごぼちゃん(@XB37q)です!

このコラムでは、レートシェア分析について紹介します!
店舗などにおいて、どの商品やサービスを伸ばしていくかを考える際に使用できる分析です!

レートシェア分析

レートシェア分析の考察
レートシェア分析の考察

レートシェア分析とは、レート(増減率)とシェア(割合)を相対的に比較する分析手法です。
店舗別の「商品成長度合いはどの程度特別なのか「商品の売り上げはどの程度特徴的なのか」を把握し、マーケティングを行う対象の商品やサービスを検討します。

例えば、上記の例では、店舗Dでは、2019年から2020年にかけて、ビールの売上が1.8倍ほど向上しており、また、他の店舗と比較して、ビールの売上が相対的に多いため、ビールをたくさん仕入れて売ることや、ビールに関するセールを検討することなどが考えられます。

レートシェア分析の指標

特化係数と拡大係数
特化係数と拡大係数

レートシェア分析の指標には、特化係数拡大係数があります。

特化係数は、各店舗における品目の売上割合が全店舗と比較してどの程度特徴的かを表し、下記の式で求めることができます。

$$ 特化係数 = 各店舗の品目別シェア \div 全店舗の品目別シェア$$

拡大係数は、各店舗における品目の前年増加率が、全店舗と比較して高いか低いかを表し、下記の式で求めることができます。

$$ 拡大係数 = 各店舗の品目別の倍率 \div 全店舗の品目別の倍率 $$

Excelで実施する

Excelを使ったレートシェア分析の方法
Excelを使ったレートシェア分析の方法

レートシェア分析は、Excelのバブルチャートや散布図と呼ばれる可視化方法を使用して、を使用して簡単に行うことができます!
時間が違う2019年と2020年などの2つの販売売上データから、各店舗と各商品の特化係数と拡大係数を算出し、それらの値を可視化することにより、レートシェア分析が実施可能です。

特化係数の作成

特化係数の求め方
特化係数の求め方

特化係数は、2020年など直近に近いほうの販売売上データから算出します。

まずは「店舗内の商品割合」を求めるため、「商品の販売売上 / 店舗の合計販売売上」を行います。
例えば、店舗Aの肉の場合、「1,342(店舗Aの肉の販売売上) / 5,774(店舗Aの合計販売売上)」を行い、0.23と求めることができました。

次に、特化係数を求めるため、先ほど算出した 「店舗内の商品割合」を「全店舗における商品の販売売上割合」で割ります。
例えば、店舗Aの肉の場合、「0.232(店舗A内の肉の販売売上の割合) / 0.226(店舗Aにおける肉の販売売上の割合)」を行い、1.02と求めることができました。

特化係数は、上記の式から、各店舗における品目の売上割合が全店舗と比較してどの程度特徴的かを表し高ければ高いほど、その店舗の特徴度合いを表します。

拡大係数の作成

拡大係数の求め方-1/2
拡大係数の求め方-1/2
拡大係数の求め方-2/2
拡大係数の求め方-2/2

拡大係数は、時間が違う2019年と2020年などの2つの販売売上データから算出します。

まずは「販売売上の増減率」を求めるため、「2020年の販売売上 / 2019年の販売売上」を行います。
例えば、店舗Aの肉の場合、「1,342(2020年の販売売上) / 1,050(2019年の販売売上)」を行い、1.28と求めることができました。

次に、「 店舗における各商品の増減比率 」を求めるため、「各店舗における商品別増減率」を「各店舗の増減率」で割ります。
例えば、店舗Aの肉の場合、「1.28( 各店舗における商品別増減率 ) / 0/94( 各店舗の増減率 )」を行い、1.28と求めることができました。

最後に、拡大係数を求めるため、先ほど算出した 「店舗における各商品の増減比率」を「全店舗における各商品の増減率」で割ります。
例えば、店舗Aの肉の場合、「1.36(店舗A内の肉の販売売上の割合) / 1.08(店舗Aにおける肉の販売売上の割合)」を行い、1.28と求めることができました。

拡大係数は、上記の式から、 各店舗における品目の前年増加率が、全店舗と比較して高いか低いかを表し高ければ高いほど、他と比較して売上が伸びていることを表します。

レートシェア分析の使い方

レートシェア分析の解釈方法
レートシェア分析の解釈方法

レートシェア分析の結果は、特化係数と拡大係数から、大きく4つのエリアに分割することが可能です。

①のエリアは、店舗の成長を支える商品です。
他店舗と比較して店舗の売上も高く、また、2019年から売上伸びており、今後の期待が持てるため、このエリアにある商品を中心に仕入れることが考えられます。

②のエリアは、成長性はないものの、シェアが高い商品です。
各支店を代表する商品であったことが考えられますが、成長性が無いため、伸び率が低下している要因を考え、対策を検討する必要があると考えられます。

③のエリアは、成長性はあるものの、他の商品よりも売上シェアが低い商品です。
今後の期待が持てる育成商品と考えられます。

④のエリアは、成長性もなくシェアも低いので、安定した売上の定番商品、または、落ち目の商品であることが考えられます。
販売金額を下げてたくさん売るなどの施策や、取り扱いを再検討する必要があると考えられます。

レートシェア分析の考察
レートシェア分析の考察

レートシェア分析は、商品のセグメンテーションといった側面も持つ分析です。

商品の売上だけでなく、STPと組み合わせて、マーケティングを行っていくとよいでしょう!

まとめ

  • レートシェア分析
    • レート(増減率)とシェア(割合)を相対的に比較する分析手法
  • 特化係数
    • 店舗別の商品の売り上げはどの程度特徴的なのかを表す
  • 拡大係数
    • 成長度合いはどの程度特別なのかを表す
  • ①特化係数、拡大係数がともに高いエリア
    • 店舗の成長を支える商品
    • このエリアにある商品を中心に仕入れる
  • ②特化係数は高く、拡大係数は低いエリア
    • 成長性はないものの、シェアが高い商品
    • 各支店を代表する商品であったことが考えられますが、成長性が無いため、伸び率が低下している要因を考え、対策を検討する
  • ③特化係数は低く拡大係数は高いエリア
    • 成長性はあるものの、他の商品よりも売上シェアが低い商品
    • 今後の期待が持てる育成商品
  • ④特化係数、拡大係数がともに低いエリア
    • 安定した売上の定番商品、または、落ち目の商品である
    • 販売金額を下げてたくさん売るなどの施策や、取り扱いを再検討する必要がある

参考書籍